神田祭の夜、新吉は清元の師匠延志賀にかき口説かれて心無くも契りを結ぶ。伊勢彦の娘お久は継母に苛まれるのが辛さに師匠の家に通うが、延志賀はそのことを邪推し新吉を責める。嫉妬から病気になった延志賀は顔の半分が見ることもできない無残なことになる。延志賀の嫉妬に居た堪れなくなり家を飛び出した新吉はやはり家を飛び出したお久と偶然に会う。延志賀は嫉妬に狂い死ぬ。 延志賀の四十九日が過ぎ、駆け落ちしようとした二人だが、延志賀の怨霊がお久にとりつき、お久の顔が延志賀に、新吉は思わずお久を斬り、自らも鎌で喉を突いて落命した。