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或る終焉のTaTのレビュー・感想・評価

或る終焉(2015年製作の映画)
3.8
死を隣に置いた終末期患者と一人の看護師の交流。死生観の中の繋がりは時に患者の家族にも理解できぬ程に深いもので、それゆえに常に孤独さを帯びていた。

患者の死の捉え方は様々だけれどどれもが悲哀に満ちていて、生に不自由さを与えるなら死に方ぐらいは選んでもいいのではないか?と思ってしまう。どちらにせよやりきれない感情が残るなら尚更。

シンプルだけれど洗練された構図で映される音楽もない世界。それは死に囲まれた檻のようで、そこに突如訪れる衝撃的なラストもたしかに死の一つの形だった。
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