ベルサイユ製麺

或る終焉のベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

或る終焉(2015年製作の映画)
3.9
『父の秘密』は低体温症で焼きころされる様な作品でしたが、今作は、真綿の目隠しを外されると断崖に立っていた様な、というか…。
説明も台詞も最小限なので、想像力を巡らすしかありません。デビィッドを聖人君子の様に描かなかった事で、リアルな人物に感じられました。勿論、ティム・ロスの演技も素晴らしい。
彼は自失する事も無く、ひたすら冷静に何かを見据えようとしていた様に見えました。
個人的にはとても飲み込みやすい、終焉についての物語。受け入れるのも、抗うのもそれぞれの自由。

しかしこの監督、こんなのばっかり撮ってて大丈夫…?