爆裂BOX

デッドハンティングの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

デッドハンティング(2014年製作の映画)
3.4
「NAKED」シリーズの一作としてリリースされてそうな人間狩りをテーマにしたスリラー映画です。
ウィトは夫マイクと義理の兄ショーンと共に自然公園へ狩りに出かける。大自然を満喫するも、テントで一夜を過ごした翌朝、テントや荷物が消え去り、額には×印が。パニックになった三人は来た道を戻ろうとするが、道中、マスクを被った謎のハンターが襲い掛かり、人間狩りのターゲットにされる…というストーリーになっています。
前半は、主人公達三人が自然公園の中で狩りをしたり、ダベったりするシーンが続いて退屈ではありますね。ウィトとショーンの間に何やら意味ありげな空気が漂っていて、三角関係を匂わせたり、軍を除隊したショーンの除隊理由が何やら訳アリらしいという情報が出されたりしますが、特に掘り下げられる事もなく正直この要素だした意味感じられなかったですね。三角関係っぽい感じとかもっと主人公達が極限状態で揉めるのに活かされるかと思ったらたいして揉めなかったし。
テントで一夜を過ごした翌朝、テントと荷物を持ち去られ、額に×印書かれて放置された状態で目を覚ましますが、いくら何でもテント盗まれて額にマーク描かれたら途中で起きるだろと思いますね。飲み物か食べ物に薬盛られたのかと思ったけど、そういうわけでもなさそうだし。
マスク姿の三人のハンターがライフルで狙撃してきたりして襲撃してきてからはそれなりに盛り上がってきますね。しかし、男二人は詰めが甘すぎというか油断しすぎですね。義兄のショーンは屈強な元軍人なのに、自分の飼い犬殺して吊るして狙撃してきたハンターをライフルの銃床でボコボコに殴った後、わざわざ背を向けて振り返った途端刺されてアッサリやられちゃいますし、マイクもトイレの中で死闘の末犯人をボコボコにして気絶させた後そのまま出て来てやられちゃいますし、ホラー映画ではあるあるとはいえ、とどめはきっちりさせよと思ってしまいますね。まあ、あれだけ中でガタガタ暴れ狂ってたトイレの上に何時の間にか立ってる犯人の身体能力もおかしいけど。
後半明らかになるハンター達の正体はまんま「NAKED マン・ハンティング」と同じでしたね。公園の近所に住んでるんだろうか?チャリで来てたし。しかし、正体知った後だと、ライフルの銃床でボコボコに殴られたのにその後普通に起き上がったりと尋常じゃ無くタフだなと思いますね。刺された足ぐらいしか大したダメージ負ってないみたいだし。マスク被って、背中に銃背負った状態でチャリこいで追い掛けてくる所は何か抜けた絵面になってて面白かったですね。三人で休憩してる時に、すぐ真横にいるのに携帯のメールで会話する所も面白かった。口で話すよりメールで話す方がいいのか。ただ、似たプロットでは上記の「マン・ハンティング」や「バイオレンス・レイク」と比べると凄惨さや緊張感はヌルめではあるかな。
犠牲者(と言っても二人だけだけど)は銃で撃たれたりナイフで刺されたりしますが、血も大して出ないしゴア描写はないですね。
生き残ったヒロインとハンター達との戦いは、泥水の中に身を潜めて顔じゅう泥まみれになったり、石に打ってできた頭の傷を自分で縫い合わせたり、殴られたりして顔面ボコボコになるヒロインの奮闘ぶりは見応えありました。最後の顔凄かったな。ハンターとの戦いでそれまでの伏線活かす所も地味に好き。しかし、ヒロインも殴り倒して銃奪ったのにすぐ撃たなくて反撃喰らってピンチに陥ったり、詰め甘い所ありましたね。
ラストの子供見つめるヒロインの表情は何とも言えない余韻感じたな。
似た題材の人間狩り映画なら「NAKED マン・ハンティング」の方が面白い気はしますが、本作も暇潰しには充分なると思います。