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コール・ミー・マダムのmendeのレビュー・感想・評価

コール・ミー・マダム(1953年製作の映画)
3.8
トルーマン大統領が政治経験のない社交界の人気者をルクセンブルグの大使に任命した実話をもとにしているそうだ。
とは言っても、そこはミュージカル映画。原作の舞台版ではどうだったかわからないが、政治批判まで持っていかず、歌って踊るただただ楽しい映画になっている。

リヒテンブルグというあからさまにルクセンブルグとリヒテンシュタインをもじった架空の国の大使となった成金女性、サリー(エセル・マーマン)。教養はないがとにかく人がいい。
ストーリーはご都合主義なのだが、この時代のミュージカル特有の豪華なムードが楽しい。
そしてなにより出演者が芸達者。「芸の力」に魅せられる。エセル・マーマンの素晴らしい歌声。ドナルド・オコナーとヴェラ・エレンの滑らかなダンス。特に二人が庭で踊るシーンは、アイリーン・シャラフの衣装もあいまってうっとりするような美しさ。
ハリウッドミュージカル映画の底力を見るようだ。
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