CANACO

ヴィジットのCANACOのネタバレレビュー・内容・結末

ヴィジット(2015年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

今ドキの子ども2人とシングルマザー、そしてサイコな老夫婦の物語。

今まで観たシャマラン監督作品の中で一番怖く、困った。自分があの姉弟で、あんなの夜に見たら、自分なら火曜には近くの家に避難している。

サイコな老夫婦は悪魔に取り憑かれたような動きで、それを記録するPOV手法がまた怖い。無駄に元気でむちゃ速い祖母はめちゃくちゃ不気味。「くるぞくるぞ」感で煽るオーブンのシーンも怖い。

シャラマン監督は必ずどこかで驚かせようとしてくれるところが好きで、本作でもしっかり驚かせてくれた。PCのカメラを窓の外へ向けた後、「私の両親じゃない」と母親が言い、遠い自宅から警察に電話するまでの流れ。ビデオ通話によって真相が明かされ、しかし何もできない焦燥感が伝わってくる名シーンだ。

ラストシーンは賛否両論あるようだけど、私は嫌じゃない。弟のタイラーのキャラが立ってる楽しいシーンもところどころあり、メリハリがきいていた。
特によかったのは、姉と弟が、愛していた父親がいなくなったトラウマをインタビューを通じて認め合い、克服するまでの過程。ただのホラー映画で終わらせないところがシャマラン監督で、うまいなと思う。

『オールド』のレビューに、「監督が出過ぎててもういいと思った」と書いたものの、カメオ出演していないと心配になる(笑)。タイカ・ワイティティ監督と比べたら全然出ていないし。
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