シャマラン祭り、待望のヘッドライナー。
いよいよ予算貰えなくハンドカメラで素人俳優と撮った本作ですが、不気味な導入と面白そうな設定は平常運転。
今回は、寝る前に部屋を真っ暗にして画面の近くで鑑賞。ちゃんと怖かった!
夏休みに連れてかれた祖父母の家って、当時は怖かったんですよね。かなり広い平家で知らない部屋がたくさんあって、あの戸棚を開けたら死体が入ってるんじゃ…と。
ビビリのおばけは隠しカメラを設置したりせず、庭にいる全然躾のなってない柴犬を撫でて連休をなんとかやり過ごしました。犬は逃げ、祖父母が完ッッ全に死んだ今では怖がることもできず、寂しい思いと共に秘密を暴いてやれば良かったと後悔しています。まぁ祖父母は平凡な殺し屋だったんで大した秘密なんてないでしょうが。
本編、シャマランが子どもだけで行動させる時点で不安な感じが拭えないが、ノリのいい駅員などによりなんとなく朗らかに進んでいく。それは優しげな祖父母のお迎えまで続くが、最初の事件が起きるのは開始15分後。この展開の速さはさすが。
どうやらおかしいと思いつつも、そもそも子どもの頃ってお年寄りとの距離感難しいですよね。子どもなりにそういうものかって咀嚼してやり過ごすんですが…
しかし、全ては中盤の例のアレで瓦解します。ずっと不気味ではあったものの、さすがに危ないことにはならないだろうという安心感と最後の繋がりが無くなってしまう。
(えっ、じゃあいままでのは…)ってなる恐怖!
ここで急にシャレにならん状況と気付くわけですか、そこからピークに向かうまでのスピード感がすごかった。
家から逃げられないのも、単に見知らぬ田舎に子供だけでいるという事だけでなく、母親の「万能薬」を探したいという動機もあるのがうまくいってて、この構図はシックスセンスと通ずるものがある。
そして撮影する娘自身も問題を抱えてたのですが…さりげなく最後のカット後ろの方で、それを解消したことを示している!
Tyler, The Creatorに影響されたであろうTダイヤモンドのフリースタイルもよかったね。あの子役もいい配役だったと思います。
が!やはり外せないのはあの老夫婦でしょう!今回の配役はみな有名どころを使ってませんが、よくあんなに表現できる2人を見つけてきたな…。
改めて見返してみると、最初からちょっと不気味なんですよね。でも老人特有のおかしさなのかと、考えないように見てる自分がいる。
その微妙な感覚にフォーカスした本作は、シャマランにしては、という但し書きも無しに、良かったと思います。
シャマラン祭りの大トリは「サイン」の予定でしたが、この嫌な感情のまま終わりたいため(←褒め言葉)、このまま終わろうと思います。
次週のゴダール祭りは、監督と連絡が付かなくなったので中止となります。
よろしくお願いいたします。
終わり