Tラモーン

ヴィジットのTラモーンのレビュー・感想・評価

ヴィジット(2015年製作の映画)
3.7
シャマラン作品初鑑賞です。


15歳のベッカ(オリビア・デヨング)と弟の13歳のタイラー(エド・オクセンボウルド)は、母親(キャスリン・ハーン)が19歳のころ家出をしたため一切付き合いの無かった祖父母から突然の誘いを受け、1週間の休暇を祖父母宅で過ごすこととなる。初対面にも関わらずすぐに打ち解けた4人であったが、ベッカとタイラーは次第に祖父母の奇怪な行動に不安を感じ始める。


あまり評価の高くない方のシャマラン作品みたいだけど、サラッと楽しめてしっかりゾクっとできる緊張と緩和のバランスが程よいスリラー作品でした。

ベッカがドキュメンタリー映画を撮っているという設定を活かしたPOVになってるのが個人的には恐怖を煽る感じでよかった。

"緊迫した画がいるわ、フレームの外を想像させるような"

これがめちゃくちゃメタ的なセリフになっててよかったね。

兎にも角にもおばあちゃん(ディアナ・ダナガン)が不気味過ぎる!
ファーストゲロは「え、こわ」ぐらいの印象だったけど、床下隠れんぼ乱入からの高速ハイハイとお尻丸出しバイバイがヒェッ…てなる。夜中全裸ガリガリも超怖い。
タイラーくんの"悪いもの見た"が本当に気の毒。
そんなのまだ序の口とばかりのキチガイムーブ連発なんだけど、いっちばんゾクゾクするのは絶妙な距離感で放たれる"オーブンの中を掃除してくれる?"というフレーズ。
ベッカうしろ!うしろー!ってハラハラしてしまう。

おじいちゃん(ピーター・マクロビー)も強烈でボケてるくせに大柄で腕力があるからタチが悪い。ネタバレになりそうなので詳細は伏せるけど、ジジイが中途半端に自我を残して精神的に異常があるせいで、ババアのイカれっぷりでエンジンがかかっちゃったってことでしょ多分。怖いのはこっちよ…。

"白いものを見たのは本当だ"
"クレアに約束した"


かなりご丁寧に伏線が展開されていたので若干先が読めてしまってはいたけど、やっぱりママとのSkypeのシーンが1番怖かったな…。ただ不気味のピークがあそこだったのも事実かも。

幽霊とか怪物よりキ◯ガイのほうがやっぱ怖いんだなぁ。

ベッカとタイラーが可愛くてほのぼのするところもあれば、「おい!そこで地下室行かねぇだろ!」と子ども特有の行動にヤキモキしたりというところもあったけど、それが緩急になったり、POVの恐怖感に付加価値を付けてたかもな。

エンドロールのタイラー…もといTダイアモンドのラップのおかげで全部吹っ飛んじゃったけどね。

"最終兵器のメル・ギブソン"
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