部屋に引きこもり、ちょっと模様替えしてみたり、手紙を書いてみたり、裸で過ごしてみたり。砂糖をスプーンで掬って口に運び続ける女を見る時間はある種の苦行。
空腹に耐えかねて外へ出る。ヒッチハイクでトラック運転手と出会う。食事の間も二人は無言だったが、性行為の場面になると急に"彼"は語り出す。その画面に女が映されることはない。"彼"は事後もトラックを運転しながらつらつらと一人語り。女は黙って聞いているだけ。
男と別れてある部屋へ向かう女。"彼女"から「長居しないでね」と釘をさされつつ食事をし、ベッドで戯れる。"彼"とのそれとはまるで違う、濃密な時間。
アケルマン作品は無機質なのに観終わった後心がものすごくざわつく。