六四二

故郷の便り/家からの手紙の六四二のレビュー・感想・評価

故郷の便り/家からの手紙(1977年製作の映画)
3.1
画面に映っているのがニューヨークであることを知らずに見ていた。インスタグラムに上がるようなタグの付いた景色ではなく、ニューヨーク在住者が日常目にする光景がこの映画の主体である。
離れて暮らすニューヨークの娘にベルギーから叱言がとんで来る。大半はアケルマンが黙殺したようである。しかし近況や親愛の言葉やクレームも、「私はこんな(どちらかといえば殺伐とした)場所でちゃんと受け止めている」と、
最高にズボラで手の込んだやり方で母に返信書簡を送った。衆人環視の場で、自分の言葉を一言も発せずに。
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