さ

故郷の便り/家からの手紙のさのレビュー・感想・評価

故郷の便り/家からの手紙(1977年製作の映画)
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咀嚼はしきれないけど、この映画を観れてよかったと心から思える鑑賞体験だった。「リトアニアへの旅の追憶」の逆位相といった印象。
視線を排した定点映像は街の営みに抱かれてずっとぼーっと見続けられるような安らかさがあり、それでいて風景との隔絶も感じる不思議。手紙には故郷からの確かな気遣いを感じて泣きそうになるし、淡々とした語りからは時折、書かずにはいられない母親の偏執も立ち現れてくる。
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