しゃりあ

シン・エヴァンゲリオン劇場版のしゃりあのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

良くも悪くも新劇ではあったように思う
正直なところかなり肩透かしの内容ではあったし、何回も観たい映画ではないなと感じた
××の謎はどうなったの?といった伏線回収や謎解き部分は差し置いても、やはり作劇とセリフのツメがぬるいし、ヤバいことやりたいというモノが観えなかった

冒頭OP明け、トウジが出てくるのには思わずホロリ
委員長にケンスケが出てきて、まるでのび太の結婚前夜のようだと思ったところで、こんなにゆっくりでいいのかという気持ちになる
綾波初期ロットは反復を繰り返すだけだったけど、めちゃくちゃ可愛かったのでよし
あざといといえばあざとい だいぶ記号的なキャラになった
委員長が特にヤバくて、なんでこんなスピったようなことばかり喋り続けるんだろうと思った
なぜか雨と雪を思い出す 細田っぽいセリフのキメ方 含意じゃなくて名言にキメに行ってる感じ
口にレーションを捩じ込むアスカのカットの枚数多すぎないか?
対して村での綾波の生活はも止め絵の連続で目新しいカットが全く見当たらない

つらつら微妙な点書いたけど、まぁテンポゆっくりでこれはこれで観れるな〜くらいに観てた

トウジの妹のシーンは泣かせる
あそこはすげー好き

色々飛ばして1番微妙だったのが、やっぱ終盤だと思う
これ見たことある!これ見たことある!と引用、引用、引用に次ぐ引用されるカット
これ自体はファンサービスでもあるし、エヴァにしかできない重ねの方法だと思う
でも要の話が微妙すぎる
ゲンドウの語りは耳が滑っていくってレベルじゃなかった

あと劇中歌はなにもハマらず
1番良かったの宇多田のbeautiful worldだった
あれもどうせなら新劇ED全部クロスフェード風に繋げてほしかった

シンジも物分かりがだいぶいいなと思う 序の序盤くらい立ち直りが早い
アスカはアスカで作内で14年経ってるから物分かりがいいのはいい
全体的にセリフで説明しすぎだと思う
責任とか葛藤とかの内面の話を「葛藤があった」「責任が」とかそのままにしすぎじゃないか?

まぁでもそりゃ13年も持続して悩むって無理だと思う
人はそのうち納得するし、気持ちは言葉になって単語として記憶になっていくし、そういう積み重ねで簡略・圧縮があっての脚本なんだろうと思う

なんにせよエヴァは終わった
旧劇を超えてたら伝説として残りすぎだと思う
上手くまとめようとしてたなーほんと

一つのアニメとして忘れ去られていく為には必然なのかもしれない静かな終わり
もう自分たちの時代ではないという次の世代への手向けなのかもしれないとすら思った

でも結局ブチ上がれはしなかったよ〜
やっぱりエンドロールが終わった後、少なくとも俺は拍手する気にはなれなかったのが残念でならない

さようなら……