MMM

シン・エヴァンゲリオン劇場版のMMMのレビュー・感想・評価

5.0
〔フィナーレ舞台挨拶回鑑賞〕7/11
ありがとう、すべてのエヴァンゲリオン。
これからも、久遠の愛情を捧げるよ。


〔ラストラン1.01ver.鑑賞〕6/13
何度観ても最高の作品。
人生の中でこんなに観直した映画は初めだ。
何度も何度もこれからも、繰り返し観るだろう。
ありがとう。
そして、さようなら、すべてのエヴァンゲリオン。

〔3回目鑑賞〕3/28

「虚構と現実が一つになる。」

3度目の鑑賞です。

1度目は、目の前で起こるすべてがワクワクで、すべてに決着をつけてくれた満足感。
2度目は少し整理して観つつ、でもヤマト作戦からついて行けない、けどなんとかして自分の中で理解したい飢餓感。
そして3度目、やっと自分の中で、この作品をスッキリと解釈できました。

僕の解釈は、以下のとおりです。

僕にとって、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:‖』は、虚構(エヴァの世界)と現実(我々が生きているこの世界)とが一つに溶け合う物語になりました。

このエヴァンゲリオンシリーズは、少なくとも僕の中では、一度ならず二度までも、うまく着地できませんでした。

シンジの精神世界で終わった、おめでとうEND。

アスカとシンジ、ふたりだけの世界で迎えた、気持ち悪いEND。

その2つの結末は、結局誰も救えないまま、消化不良をもたらし、僕の心にカタルシスを与えてはくれませんでした。

ただ、三度目は違った。

周りに流されてばかりだったあのシンジが、自らの意志と選択により、すべてに決着をつけた。

父ゲンドウ、すれ違ったアスカ、トラウマのカヲルくん、強く求めた綾波レイ、、、彼は本当にすべてを救ってくれた。

じゃあ、一人残されたシンジを救うのは誰か。
それはこの円環の物語の中で特異点として現れたマリ、彼女しかいなかったと思う。

僕にとって、最高の結末になった。
最高のアニメーションになりました。

けれど、ずっと腑に落ちなかったことがあった。

マイナス宇宙?
裏宇宙?
ゴルゴダオブジェクト?
アディショナルインパクト?
イマジナリーエヴァ?

、、、、????


なんやねんそれ!!!!!笑

3度目でやっとここが腑に落ちたのです。

虚構(エヴァの世界)→ガフの扉→現実(我々の世界)

つまり、シンジとゲンドウとマリは、エヴァの世界からガフの扉を通って、我々の世界=マイナス(裏)宇宙に存在する現実(ゴルゴダオブジェクト)へと到達しました。

我々の世界だからこそ、ゴルゴダオブジェクトではメタ演出がある。
エヴァンゲリオンという虚構の世界を生み出している世界そのものだから。

イマジナリーエヴァについても、現実と虚構を等しく認識できる人類だけが見ることができるものと語られていることから、
虚構(エヴァの世界)とマイナス(裏)宇宙(現実の世界)であるという認識のできている我々しか認識することはできません。
ゆえに、こっちの世界に来たシンジ、ゲンドウ、マリは、自分たちがきた世界がアニメーションという虚構の世界で、マイナス(裏)宇宙は、自分たちの世界を作っている世界であるというメタ認識に到達していると考えています。

そして、これまでのエヴァンゲリオンシリーズは、ガフの扉の先へ行くことは決してなかった。
つまり、虚構の世界では結末を変えることはできなかったのです。
それをゲンドウは理解しており、エヴァンゲリオンシリーズの世界を作っている世界へ到達し、アディショナルインパクト=シナリオの書換えを行ってユイとの再会を果たそうとしていました。

結果として、ゲンドウを含め、全てを救ったシンジがアディショナルインパクトを起こす=シナリオ書換えを実行できる権利を持つに至った。
そして、エヴァのいない世界を創造しました。

私はこのように理解しました。
だからこそ、アニメーションから実写へと映像が移行していくのです。
エヴァがいる新世紀エヴァンゲリオンという世界は、我々が暮らすエヴァのいない現実世界と交わっていき、一つになる。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:‖』は、虚構と現実を一つにして、すべてのエヴァンゲリオンに決着をつける物語であったのです。

さようなら、すべてのエヴァンゲリオン。

そしてありがとう、すべてのエヴァンゲリオン。




〔2回目鑑賞〕3/8

「虚構の果てに何をみる。」

----以下、2回目の感想(若干のネタバレ注意)-----

元来、人は想像力で今日の繁栄を築き上げてきた。

様々な想定をして、それに備えることで、ここまで種を拡大してきた。

またその想像力は、太古の昔から神話や伝説といった形で、物語を紡ぎ、人々の生き方に影響を与えてきた。
物語から得たものを現実にフィードバックして生きてきた。

新世紀エヴァンゲリオンシリーズもまた、そうした人間の想像力が生み出した現代の神話なのだ。

ヒトの想像力が生み出した虚構。
この二十数年間で、僕らは新世紀エヴァンゲリオンという虚構の世界で多くの経験、多くの感情を得てきた。

しかし、終わらない物語はない。
始まりには終わりがつきものだ。

新世紀エヴァンゲリオンシリーズは、これにて終劇。
それは、庵野監督からのメッセージだと思う。
永遠に虚構で生き続けることはできない。
そろそろ、僕もみんなも、エヴァで培ってきたものを消化し、昇華して、現実に帰ろう。

虚構で得たものを糧にして、良いことも悪いこともある現実を強く生き抜いていこう。

シン・エヴァンゲリオン劇場版からは、そんな庵野監督のメッセージを受け取った。

現実があるから、虚構があり、
虚構があるから、現実がある。

最高の虚構は、人生最良の糧となる。

今日、僕にとっての新世紀エヴァンゲリオンシリーズは、人生で最も大好きな虚構の一つになってくれた。

ありがとう、庵野監督。

ありがとう、碇シンジ。

ありがとう、すべてのエヴァンゲリオン。

そしてさようなら、すべてのエヴァンゲリオン。

またいつかどこかで。



〔初回感想〕3/8

「終劇。」

浄化されたよ。

この二十数年の憂いが、迷いが、悲しみが、苦しみが、憎しみが、すべての混沌とした負の感情が。

ありがとう、庵野監督。

ありがとう、すべてのエヴァンゲリオン。

本当にありがとう、碇シンジ。

みんなが幸せになってくれて、心から嬉しいよ。

大満足だ。

そして、

さようなら、すべてのエヴァンゲリオン。

槍でやり直せて本当によかった!!!!
MMM

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