鎌谷ミキ

シン・エヴァンゲリオン劇場版の鎌谷ミキのレビュー・感想・評価

5.0
本作2回目。舞台挨拶中継付き。
これだけで文字が埋まってしまいそうなので、出来るだけ簡素に。裏方さんのお話に近かったです。俳優さんは顔も出して演じますが、声優さんはアニメの画を支える要。伊吹マヤ役の長沢美樹さんが泣きながら収録現場を思い出していたのが印象的でした。プロフェッショナルでは、ミサト役の三石琴乃さんが泣きながらスタンバイする場面ありましたよね。庵野監督の理想に近づくと、自分が役とシンクロしてしまうのでしょう。26年の重みを感じる舞台挨拶でした。山寺さんは場を和ませるムードメーカーでした、流石。立木さん、面白いキャラしてるなぁ。14歳を演じ続けるというご苦労の多かったシンジ役の緒方さんを筆頭に、皆さんお疲れさまでした。

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それがあったから星5じゃないです。星6以上になっちゃいますよー。

一応マンガ以外、TV版→旧劇2本分→新劇3作と、多少駆け足になりながら振り返って長男と観ました。「旧劇のアレと対になってる」など、過去のエヴァを思い起こす場面がハッキリとわかり、気づいたら泣いていました。そして、リミッターが外れてゆき…エンドロールの歌でも。2回目の方が達成感と多幸感が凄まじかったです。これぞ、理想のラスト。終劇。

ということは、旧劇知らないとわからないのかというと、そんなことではありません。世界線が違うので、アクセントとして過去要素が入っている感じです。わからないながらに、長男は満足していました。「〇〇な綾波が怖い」と正直な感想を言われちゃいましたが…

精神世界が描かれるのがエヴァの特徴であります。それがやっとシンエヴァで深く描かれるようになったということです。私の好きなエヴァはTV版ラストなので、もう十分すぎるぐらい見させてもらいました。

疲れていると、Aパートでダレるかもしれません。それを補うのが以降の戦闘パート。多分、アバンのノリでそのまま行けば、3DCGがエライことなり、私たちも疲れ果てます…なので、アクション映画では大事な部分。とても丁寧でした、今まで以上に。

私は人物描写が好きなので、アクションシーンを語るのは苦手ですが、やはりエヴァは最強のロボットアニメだと思います。Qから戦艦モノというジャンルも増えているので、最高潮の場面の多いこと多いこと。映画館でこその大迫力。エヴァの美しい動きといいますか、どこか華麗に戦っているように魅せる技術がスゴいのかな。

ネタバレ回避で語ろうとすると、どうしても確信に触れられません。描きたいことは"14歳の心の成長"これは普遍的なテーマであります。庵野さんがこの年齢にこだわった理由、少しですがわかったような気がしました。庵野さんが大人になった、と解釈することもできます。

新劇で初めてエヴァに触れる人も多いでしょう。難解だからとそこで終わりにせずに、過去作で深めてほしいと願っています。林原めぐみさんの「ここが入口」という言葉通りに。

一回目は「放心状態のまま、ラストで燃えつきた」でしたが、2回目は「ありがとう、全てのエヴァンゲリオン」

ズルズル書いてしまいそうなので、ネタバレなしであっさりめにしてみました。それでも長い?
26年間の思いを込めて。シンジくん、幸せになってね。
鎌谷ミキ

鎌谷ミキ