アニメや特撮に大好きで心血を注いできた人間が人生で経験した全てをぶつけた集大成。
体感4時間ぐらいに感じた。
人が知覚できない領域での
サイケデリックでシュールで禍々しい曼荼羅のような出来事に、不意に度々現れる当たり前の日常的な描写に息を飲む。
正直何だかよく分からないが、
人智を超越した存在を予感させるストーリーと“ロボット”のケレン味、複雑なギミックに惹かれてきたが、今回どくどく溢れ出すキャラクターの内省に我がことのように同情した。
誰一人として悩みのない人などおらず、幸せになろうと耐え忍んでみんな行動してきたことが窺え、盲目的になっていても気づける瞬間がなかっただけなんだと。
生きている間に気づける人もいれば、
死後の精神世界なのか魂の集う場所なのかあの世か分からないが、どこかでは救われる。
天才が作ったイマジネーションの爆発が、
現実を生きる人間の背中を押してくれる堂々の完結作。
長年エヴァンゲリオンの世界の住人を演じてきたキャストにお疲れ様でしたと言いたい気分。