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シン・エヴァンゲリオン劇場版のrmのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

単なるアニメ映画じゃなくて映画一括りにしても傑作の内に入る。アニメだからって敬遠しないで観て良かった。
ストーリーは変わっても伝えようとしてる主題はこの4部作もアニメ版も同じもので、シンジやゲンドウの内向的な考え方には共感できるから自分にとっては本当に突き刺さる作品だった。

失敗や他人の敵意、傷つくことが怖いから相手を知ろうともせず頭ごなしに決めつけて自分の心を閉ざすのも、心を開き分かろうとする努力をし失敗から立ち直り前へ進もうとするのも全て自分次第。
前半の生気のないシンジにはアスカみたいなきつい接し方をされると傷つきまくって死にたくなるだけでケンスケみたいな放任と優しさが一番かもしれない。けどアニメ版で「シンジはああする事でしか伝えられない」とミサトが言ったように、アスカもあんな言い方しかできないのかもしれない。
辛いのは自分だけじゃなくてみんな外からは分からない何かを抱えてる。
アスカはシンジや周りからはプライドが高く傲慢に見えるかもしれないけど、それは存在価値を得て必要とされるために独りでも生きられるようにならないといけないという強迫観念に駆られているから。そんなアスカにはアスカが一番欲しかった"自分を求めてくれる人(両親)"がいたシンジはいつまでもいじけて弱音を吐いてるだけに見えるのかもしれない。

シンジがゲンドウに「大人になった」と初めて認められた時はこの言葉一つだけで涙が出そうになった。
この映画のメッセージが脳裏に焼き付くくらい何度も観返したい。
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