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アンナの出会いのokapiのレビュー・感想・評価

アンナの出会い(1978年製作の映画)
4.2
アケルマンの、撮りたいものをただただ丹念に追い続ける感じが好き。
そこから滲み出る、1人でいる時にふと感じる虚無感や孤独、鬱々とした感じなど勝手に観る人が色々想像でき、しかもそれを冷徹な程現実的に、しかし少し肯定している眼差しを感じる。

ひたすら追い続けるからこそ見えてくるけど眠たくなる時もしばしばある、、
でもラストでゾワッとさせてくれる感覚やどうしようもない気持ちにさせてくれる感じが個人的に好きだなと思う。
まだ3作しか観てないけど、好きな監督の1人。

「アンナの出会い」はひたすら移動して場所が変わろうと、会う人が変わり対話ができても、アンナにはひたすらどうしようもない孤独が常につきまとっているのが画面ごしにひしひし伝わってきた。それは良いものでも悪いものでもない、ただずっと付き纏い続けるもの。
ラスト、もうずっと何も考えず眠りたいという気持ちにさせる感じ、鬱っぽさ、監督らしさなのかな。暗く狭い部分で共感性を持たせてくれる感じが個人的に好き。
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