ゆきゆき

私はゴーストのゆきゆきのレビュー・感想・評価

私はゴースト(2012年製作の映画)
3.6
冒頭10分は少女が延々と同じ日常を繰り返す様子が描かれ、少々退屈に思えてしまいますがそれぞれの描写はちゃんと後半の展開に活きてきます。やがて彼女に語りかける声が聞こえ、少女が実は幽霊で声は彼女を成仏させるために雇われた霊媒師であることが判明し、物語が動いていきます。

なぜ少女は死んだのか、なぜ幽霊となって現世に留まり続けているのか、なぜ同じ日常を繰り返しているのか、いくつもの幽霊を祓ってきた霊媒師がなぜ彼女の成仏に手こずるのか。それらの謎が丹念に解かれた後のラストはなかなか考えさせるものがあります。

一風変わったホラーでもあり、日常ループミステリーでもあり、少女のトラウマ克服物語でもあり、いろいろな見方ができる。75分と短いですが見終わった後の満足度は高いです。
ゆきゆき

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