メイマーツインズ

フェアウェル さらば、哀しみのスパイのメイマーツインズのレビュー・感想・評価

4.0
【隠れた傑作⁉︎シリーズNo.53】

《歴史の裏で信念を貫いた男の真実》

”パリタクシー〟のクリスチャン・カリオン監督、
”アンダーグラウンド〟”黒猫・白猫〟の鬼才エミール・クストリッツァ主演のフランス発サスペンス・ドラマ。
ヨーロッパ映画の旅、No.9。
ソフト所有で再鑑賞。



1980年代に実際にあった20世紀最大級のスパイ行為”フェアウェル事件〟を描いている。
西側に情報を流し、ソ連崩壊へと導いたセルゲイ・グリゴリエフ。
愛国者だった彼がなぜ祖国を裏切ったのか?

主役を演じる俳優としてのエミール・クストリッツァ。
迫真の演技でグリゴリエフの悲哀を見事に表現している。
アメリカのCIA長官を演じるウィレム・デフォーが良いスパイスに。

”パリタクシー〟でもそうだったように、キャストの演技を輝かせ登場人物を引き立てるクリスチャン・カリオン監督の繊細な演出。
”ブリッジ・オブ・スパイ〟”クーリエ 最高機密の運び屋〟のような感動がここにもある。

祖国の変革のために命を賭けたグリゴリエフ。
今のロシア🇷🇺は、彼が望んだような国なのだろうか…

歴史ドラマが好きな方にはオススメできる、隠れた逸品です!