来夢

フェアウェル さらば、哀しみのスパイの来夢のレビュー・感想・評価

4.2
ソ連崩壊のきっかけとなったスパイ事件が題材。自分の中のやるせない映画ランキング上位に入る。アクションゼロで殊勝なミッションがあるわけでもない、とっても地味なスパイ映画。だからこそ面白いし怖くもある。何かを成すために何かを失い、結果何が残ったのか。ソ連の崩壊。それは彼らの払った代償とは比較にならないほど大きな出来事なのかも知れないが、その為に生まれた小さな哀しみは、どんな結果をもってしても消えはせず、それでも初めからそんなものは存在しなかったかのように世の中からは消えていく。
これこそ本物のスパイ映画だと思います。
来夢

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