爆裂BOX

エイリアンXの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

エイリアンX(2004年製作の映画)
2.9
過去に隕石に付着して地球に来た凶暴な生命体が遺跡から発掘され、米軍が軍事利用する為研究所で極秘に研究を行っていたが暴れだしてしまう。女隊長タロンが率いる特殊部隊が事態の収拾に派遣されるが…というストーリー。
極秘研究所で暴れだしたエイリアンと特殊部隊の戦いを描いたSFホラーです。本作が「○○X」の便乗タイトルの走りとなった作品じゃないですかね。
女隊長タロンを始めとする特殊部隊が研究所に潜入してからエイリアンが現れて襲ってくるのが割と早いんですが、序盤の特殊部隊の面々が次々襲われて銃バリバリ撃ちまくりながら逃げる所は中々良かったんですが、中盤からは主人公達が一室に立て籠もったり、移動中に襲われる様をダラダラと描いて失速したのは残念ですね。
主役であるエイリアンはエイリアンのプレデター足して二で割ったようなデザインで、着ぐるみですがヴィジュアルや四つん這いで走って追い掛けてくる所は良かったですね。ただ、エイリアンの様に強酸性の血液のような特徴もなく、攻撃方法も変わった物は持ち合わせてないのでヴィジュアルの割に今一つ印象薄いかな。後半登場するワラワラ湧いてきてフェイスハガーの様にピョンピョン飛びついてくる子供エイリアンはいい感じに気持ち悪さ出てて印象に残りました。
登場人物は特殊部隊の面々含めて結構多いですが、主人公と研究所に雇われてるハッカーのチャーリーとマッドサイエンティストな博士以外はキャラが薄すぎて印象に残る人全然いないですね。特殊部隊の人達防護服やマスクで顔隠れたまま襲撃で速攻死んでいきますし、後半まで残る人や裏切り者もキャラ立ってないから全然印象に残らないんですよね。家族の写真もってる隊員がぎりぎり印象に残ったかな。
主人公のタロンはアジア系の女性ですが美人ではないですね。冷徹な様に見えて過去の任務でトラウマ負ってる繊細な所のあるキャラはベタだけどまあ良かったかな。彼女と協力して最後まで残るチャーリーもいまいちよくわからないキャラだけど主人公置き去りにせず待ってたり一番まともではありますね。「4.5%の誤差」って台詞は何か好き。ラストの台詞からすると潜入してたスパイなのかな?博士もフラフラどっか行ったり、主人公達裏切ったかと思えば裏切り者殴り倒したりかと思えばいきなり撃って来たり何がしたいかよくわからないキャラでしたね。最後も襲われない設定のはずなのに襲われるし。子エイリアンには効かないのかな?
マーティン・コーヴが黒幕の大佐役で出てますが、ご丁寧に一人で乗り込んできてやられるという。この人が直接現場来る意味ないでしょ(笑)
施設の電気系統がやられて停電という設定の為、画面が暗くて見ずらいというのもマイナスですね。
エイリアンと主人公の最後の決着もやけにアッサリしてましたな。
劣化版「エイリアン2」といった感じの作品ですが、そこまで酷い作品という訳でもないのでエイリアン物好きなら暇潰しにご覧になってもいいかもしれません。