菩薩

時は止まりぬの菩薩のレビュー・感想・評価

時は止まりぬ(1959年製作の映画)
4.2
著しく幸福追求条件のハードルが下がった世界に於いて、残された二人が時折見せる笑顔に共に喜びを感じつつ、困難に見舞われた状況にハラハラし、あの謎のふわふわした食べ物(はんぺん?チーズ?何あれ、超食べたい。)に興味を引かれ…。「大人」が「青年」に与えるべき好影響は、常にこの様な物であるべきだし、また「青年」が「大人」に与える感慨も、常にこの様な物であるべきだと、人と人とを繋ぐ一つの関係性として、美しく微笑ましいその姿は、なかなかな胸熱物だった。にしても処女作からこんな過酷な環境で、かつ地味〜な二人を巧みなテクニックとセンスで映し取るオルミの才覚は、ほとほと著しいものだなと…純粋に驚いた。これぞ青春、されど青春である。
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