生々しすぎて観てられない
ティム・バートン版が、いかに煌びやかに描かれていたかと思った
今作は、ロンドンはティム・バートン版以上に薄汚れた街で、どんなに丁寧に身なりを整えた人物もどこか汚らしく見えて
トッドの殺人の理由や、ラヴィット夫人との愛情は歪みきっていて
喉をかっ切るシーンや解体のシーンは体の芯からぞわぞわした
ティム・バートン版は、例えロンドンにネズミやゴキブリが這い回っていようと、どこか舞台的な美しさがあったし
トッドが殺人するのも、復讐に燃えた結果どこか狂ってしまったのが理由だとか
ラヴィット夫人との関係も、無関心なトッドと一方的にトッドに惹かれている夫人という構図は分かりやすくて
そんな人物の心理にもどこか共感できたし
殺人シーンだって、殺人しているというより、殺される人自体が「喉を切られるためにそこに置かれてる小道具」みたいに見ることができたから、目を背けずに観れた
でも、ぼくは作品とは、あくまでどこか異世界の出来事のように感じられてこそだと思っているから
こんなテイストの作品は受け付けないかな