アツイというただ一言に尽きる。「そうはならんやろ!」というツッコミを、画面の「そうなっとるやろ!」でねじ伏せるパワーがある作品。荒唐無稽な、あまりに超現実すぎる演出には苦笑いしてしまう癖がある自分だが、作品にそれを忘却させるような熱量があれば見逃せるのも事実であり、『バーフバリ』はその内のひとつとなった。
舞台となるマヒシュマティ王国は、インドの中央部にかつて存在していたとされる古代都市マヒシュマティがモデル。
主人公の「バーフバリ」という名前は、ジャイナ教(ジャイナ教信者はインドに最も多い)における伝承上の人物と同名らしく、映画が暴力的であれば非暴力を説くジャイナ教のイメージを汚すと危惧されたらしい。プロデューサーはこれに対して、バーフバリはジャイナ教とは無関係であるという姿勢を貫いたそうだ。
マヒシュマティに攻めてくる異民族がいかにも蛮族らしいデザインなのが笑ってしまう。