MaShiro

ポンヌフの恋人のMaShiroのネタバレレビュー・内容・結末

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

これぞ純愛映画の極みだと個人的には思っている。
途中ジュリエットが自分に好意をもっている大道芸人を利用する時期もあるけれど、最後はお互いがただただ一緒に生きていきたいと、身分や育ちの違い、未来のこともかまわず求め合う。
花火の場面もきれいで良かったけれど、最初は厳しくあたるホームレスのオトコが夜の美術館にしのばせてくれて身の上話をし、その後静かに河に入っていくところがとても悲しい。
みんないろいろな人世があり苦しみがあり後悔があり取りもどすことはできない。
苦しみを背負いそして孤独の中で生き、いつか生きていく意味がわからなくなり死に向かう。
やっぱり人は失ったものを求め、ひとりでは生きていけない。
ドニがジュリエットが自分のもとを去るのでは、また独りになるのでは、とポスターに火を付けたり、自分の体を傷つける過激さもちょっといとおしく感じた。

紆余曲折ありながら最後のシーンでふたりが夜の河をボートで暴走する場面は希望がみえたようでよかった。
フランスの橋の上ってそれだけで絵になる。(日本の橋では無理)

それにしてもドニ・ラヴァンさんほんとに個性的(-.-) ジュリエットのことが好きで仕方ない感じの立ち居振舞いがかわいかった。
ジュリエット・ビノシュはいまも活躍していて歳なりにいつも美しい。
MaShiro

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