重要なダイアログが一切含まれず、普段の生活と街の情景をスパッと切り取る、所謂"エンドレス"に観られる系映画。他にはジョナス・メカスの『As I Was Moving Ahead Occasionally I Saw Brief Glimpses of Beauty』などがある。ブリューゲル父の『雪中の狩人』との親和性がヤヴァイ冒頭からグッと観客を引き込み、工場へ入る整列した男たち、螺旋階段、トンネルの出口で会話する女性たちを暗闇から(このショット天才的)、料理する女性、ゴミ処理場、ピアノを弾く老人などなど。ボロボロの操り人形を雪の中で整備するシーンとラストの流氷が本作品のハイライトだが、基本的に全シーンがキマリにキマっている。