アキラナウェイ

ファンキーランドのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

ファンキーランド(2012年製作の映画)
2.7
おい。何がファンキーランドだこら。
邦題、こんなんで委員会。
全然邦題が仕事していないです。
原題も、ちょっと何言っているのかわからない。

ジェシー・アイゼンバーグ主演だし、
何となく見た事のあるジャケットだし、
何より平日の残業帰りに嬉しい85分だし、鑑賞。

薬物依存の母とまだ幼い妹の世話に追われるイーライ(ジェシー・アイゼンバーグ)は、母を更生施設に入れるその日、音楽学校のオーディションを控えていた。暫くクリーンな生活を送っていた母は検査で陰性となり、施設に受け入れてもらえない。母を更生施設に入れる為、イーライは母に代わって売人からドラッグを買いに行く羽目に—— 。

頭の回転が速いジェシーならではの、早口でまくし立てる台詞回しは毎度楽しませてくれる。ピアノを弾くシーンも良い。スペイン語が堪能な事で、売人同士の通訳を任されたりするドタバタ展開も良い。

…でも、いまいち面白くない。

コメディにも、ヒューマンドラマにも、どちらにも振り切れていない。コメディ要員であるドラッグの売人の2人も途中からいなくなるし、靴下をパペット人形に見立てて、別人格の様に喋る妹もいいキャラなのに、途中からいなくなる。何なら靴下を捨てられる。

コメディで引っ張り続ける事をせずに、途中からヒューマンドラマ色を強めてくるけど、それも中途半端な感じ。

ジャンキーな母とヘンテコな妹に囲まれて、唯一まともなキャラだったイーライも途中から壊れてきて、ピアノのオーディションでヤケクソになったり、意中の女子に、彼の性格には似合わない愛の告白をしたり。

最後は一応全部が丸く収まってハッピーエンドだけど。

うーん。
これじゃノレない。

何がファンキーなんだか。
何処がランドなんだか。

ていうか、ドラッグをやめさせたい母親を施設に入れる為に、わざわざドラッグをやらせるっていうのが、そもそも本末転倒なので、ストーリーに説得力も求心力もないのが元凶か。