ポサリーノ

神様の思し召しのポサリーノのネタバレレビュー・内容・結末

神様の思し召し(2015年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

イタリアのコメディも悪くないな…と思いながら観ていた。
胡散臭い神父に息子が洗脳されていると思い込んでいる父。
そんな父が神父に近づいたことで父自身が変わり始める。

家でも職場でも傲慢だったトンマーゾが、終盤は自らの声かけや態度を変えることで周りの反応も変わることに気づく。

ラストの急展開にビクッ!!とした。
事故に遭った時点で、ピエトロの手術を担当することになる展開と思いきや、後輩に手術を任せて病院を去るトンマーゾ。
前科者の過去を持つピエトロだが(結局前科の詳細は最後まで不明)、病院に駆け付けた信者が大勢いることがピエトロの人徳を表している。
ピエトロは偽家族の家にも訪問して問題解決のために向き合っていたように、信者たちにそうして来たことを想像させる。
そう。だから自宅へ息子に会いに来たピエトロとトンマーゾは鉢合わせたのだ。

そしてカリスマ神父は傲慢ドクターを変えた。

映画の冒頭で、トンマーゾは手術が成功したのは奇跡ではなく全て私の力だと患者に対してサラッと言ってのける傲慢っぷりだったが、ラストはピエトロが手術を受けている間に自分は教会の修復作業を一人で行う変貌ぶり。
そして、ピエトロが教えてくれた美しい場所で佇んでいると木から実が落ちる。
神の存在を感じさせるシーン。

あえてピエトロが助かったか助からなかったかわからないままエンドロール。

さぁ、神様の思し召しは…
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