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神様の思し召しのqqfowlのレビュー・感想・評価

神様の思し召し(2015年製作の映画)
3.6
主人公はやり手外科医。息子にも医者になってほしいと思っているが、何を血迷ったのか、急に神父になりたいと言い出して…

主人公は外科医としての腕が良すぎて、いつの間にか、大概のことは自分でコントロールできるはずで、そのための努力をしないヤツは怠慢だみたいな信念を持ってしまう。そのせいで部下や家族との関係が悪くなっても気付かないというか、気付いても100%相手のせいと考えるので改善のしようがない。ところが、息子を介して神父と出会ったことで、そんな傲慢な気持ちに変化が生まれる。現実的にはあんなにガラっと変わるか疑問だけど、いい話だった。放っておいたら死んでしまう病気を治すような、自然の運命に挑戦するのは素晴らしいことだけど、それで自然を支配できたと考えるのは間違いってことね。なるほど。確かに。梨が熟して落ちるのはまさか重力だと思ってないだろうな?とかいう神父の台詞があったけど、いや、思っちゃうよ。これは案外、別にやり手外科医でなくても、現代人は誰でも陥りがちなワナなんじゃないかな。
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