ぴろぴろ

神様の思し召しのぴろぴろのレビュー・感想・評価

神様の思し召し(2015年製作の映画)
3.8
ブラックな部分もあるけど明るく陽気なイタリアンテイストのコメディ&人生賛歌。 「この世に神なんかいない。 むしろ神ってるのは俺オレ」偏屈で傲慢だが腕だけはピカイチの心臓外科医トンマーゾが、カリスマ神父との出会いによって人生観を変化させていく様を描く。 真逆の2人が出会って起る化学反応には、ただ面白いだけでは無く もっと根底に深くて大きい、温かいモノを感じた。 「最強のふたり」の笑いと涙と感動が再び! とか書いてあるけど、もっと人間味があって泥臭いような、イタリアらしく家族も描かれた人生賛歌、また違った笑いと涙だと思う。
専門分野でも社会的にも成功しているトンマーゾだから、凝り固まった頑固者で自分の価値観こそ全てだと信じて生きてる分、視野が狭くなっていたのだろう。 自分とは違った価値観、色んな価値観が在るんだと ありのままを受け入れる。 その先入観や偏見の先に見えて来たモノ。
映画の結末はどちらにも解釈出来る。 明確な答えを見せないところ、それこそがタイトルの意味なのかなぁ。 余韻が残る秀逸なラストだった。
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