このレビューはネタバレを含みます
心臓外科医のトンマーゾは天才だが、人を常に見下す傲慢な性格の持ち主でもあった。そんな彼の跡を後を継ぐ息子のアンドレアがある日、家族を集め神父になると宣言をする。表向きでは理解を示すトンマーゾであったが、心の中では大反対だった。そんな息子の跡をつけると、カリスマ神父であるピエトロの集会に行っている事が分かる。そこでトンマーゾは、息子はピエトロに洗脳されているのでは考え、彼について調べ始めると前科者であると判明。しかし、息子の宣言がきっかけに家族は少しずつ変わり始める。
医者も神父も人を救う。日本ではあまり宗教心が強くないせいか、私自身はピンとこなかったがこういう考え方があるのかなと思った。段々トンマーゾの顔付きが優しくなるのが良かった。
好きなシーン
・トンマーゾが娘を抱き締めた時に途中で寄り添った婿も一緒に抱き締めるシーン。
・トンマーゾとピエトロが一緒にピザを食べに行くシーン。(隣で具合が悪そうなカップルを診断する所も良かった!!)
・梨が落ちるのも神様がいるからとピエトロがトンマーゾに教えるシーン。(お互いちょっと口が悪くて好き!!)
ピエトロが「神様は教会にいるとも限らない、人参や馬になっている時もある。」と言うセリフは日本で言う八百万の神的な感じかな??
結局、息子が神父になると言った事から始まるのに最終的には諦めるって何じゃそりゃ!!と思ったが、息子よりも意外と娘や妻の方が心情に大きな変化があり、最終的には家族関係が良好になるきっかけになって良かった。
最後にピエトロがバイクで移動中、車に轢かれたシーンは果たして必要なのかと思った。その後はどうなったかは描かれていないが、心のどこかで助かるだろうと思っている自分が不思議なくらい良い映画だった。
早く退院して綺麗になった教会をピエトロに見せてあげたいし、トンマーゾにかかってきたあの電話は何なのか気になる。あとアンドレアは次に何を目指すのだろうか。その後が気になるので、誰か続編を書いて欲しい…