食って働く、働いて食う
食うように働いて、働くように食う
近くに大きな道路でもあるのか排気音が聞こえる
泥水をすくう
糞をひろう
糞の主は見当たらない
動物は彼しかいない
いやハエがいた
言葉はある
穴に住んでいる
煙にいぶされている
土をひっくり返している
たぶん耕している
食うには困っていない
一汁一菜以上の飯がある
見ようによってはうまそうにも見える
ASMRの極地
吸いさしを耳にかけたまま次を吸う
季節は移っていく
泥を壁に固めていく
我々が退化しているのか胃腸が強い
菌と共生している
では食ってみろといわれたら
そいつの口に鼻くそを投げ入れてやる
おもしろいかといわれたら
おもしろいって何だっけとなる
なんだかよくわからないが感動した気がする
この不可解さだけで見るに値した
