みーちゃん

ドント・ブリーズのみーちゃんのレビュー・感想・評価

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)
1.5
スティーヴン・ラングが気持ち悪かった。
(正しくは彼が演じた役ですが)

ロッキーの境遇は気の毒だけど、強盗を嫌がる友人に対し、妹を口実に同情を引いて巻き込んだり、てんとう虫のタトゥーを説明するくだりが自己憐憫に満ちていて、本当に嫌だった。アレックスにSOSを送り、呼び戻そうとするに至っては憤りを感じた。

◇ここから本編に触れます◇

でも終盤、一人で戦わざるを得ない状況になってから「やろうと思えばちゃんと自分で出来る子やん!」と見直した。その上で、結果的に彼女が獲得した選択肢は自己責任だし、蛇の道は蛇だから、何も言わない。

だからこそ不満なのは、クライマックスで変質性が明らかになる場面。あの描き方だと、もしアレックスが助けに来なかったら実行されていたように見える。それでは安易すぎる。その後でいくらボコボコにしても、結果に対するコミットメントになってない。

あのシーンは、泣き喚くのではなく、誰かに助けてもらうのではなく、自力でサバイブした方がいい。で、あの絶対絶命の窮地から、一体どうやって形勢逆転させるか?こそ、本作の見せ場であるべきだと思うし、それこそ見えないことをフル活用した演出を発揮して欲しかった。