ゆず塩

ドント・ブリーズのゆず塩のネタバレレビュー・内容・結末

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

【あらすじ】
ロッキーは、彼氏のマニーと、友人のアレックスと一緒に盗みを働いていた。ロッキーの母親は酒飲みのろくでなしで、幼い妹をつれて家から出て行くことを目標にしている。
不良な男性マニーは、銃は使ったことのない子悪党。
アレックスは、父親が警備会社に勤務していて、家にある各住宅の家の鍵を空き巣に使っていた。
ある日、大金を持っていると噂される盲目の老人の家に空き巣に入る3人。老人の家は厳重にカギが掛かっていて入るのにも一苦労。おまけに凶暴な飼い犬もいる。
何とか家に侵入するが、老人に見つかってしまう。マニーは銃を老人に向けるが、発砲できずに逆に殺されてしまう。逃げようと思うロッキーだが、老人の金庫を見つけて金を盗み出す。家のなかは厳重に鍵が掛かっていて逃げられる道は限られている。ロッキーとアレックスは地下から逃げようとすると、捕らえられた女性を発見。女性と一緒に逃げようとするが、老人に見つかり女性は射殺されてしまう。
逃げるロッキーとアレックスだが、アレックスは枝切りバサミで刺殺され、ロッキーも捕まってしまう。しかし、アレックスはマニーの遺体を自分の盾にしたため生きていた。ロッキーを救って逃げようとするアレックスだが、今度は本当に銃で射殺される。
ロッキーは1人外に逃げ出すことに成功するが、犬に追い詰められる。何とか犬を食い止めるも、老人に見つかり再び捕まる。
ロッキーは、アレックスの持っていた警報機のスイッチを使って老人をかく乱。老人をぶちのめして、金をもって完全に逃げることに成功する。
ロッキーは、妹と一緒に家から出ていた。ニュースでは、強盗に遭った老人が生きていることを報道している。

【感想】
色々なギミックがとてもよくできていると思いました。家が凄く厳重に鍵がかけられているのは何故か? 厳重だから逃げ道が少なくてピンチになったり。何かで使っていた道具が、後で別の形で活かされたり。限られた空間だから、そこの中で色々起こるようによく練られている……。制作者たちの知恵と工夫がとても良い。

キャラも分かりやすい。マニーは、本当にただ最初に殺されるだけの配役で。アレックスも、小心者のお人好しの子悪党感。悪人ではないが目的がしっかりしているからロッキーは行動がハッキリしていて。老人は、ちょっと……大分変人だけれど。4人と犬1匹でよく出来た映画ですよね。

アレックスが死んじゃったことだけ、残念。まぁ、そもそもが空き巣ですからね。正直、全滅しても何も言えないスタートだったわけで。映画の感想としては、「悪いことはするもんじゃないね」って感じ。身も蓋もない……。
良くも悪くも、お説教臭いところが無いですよね。何かメッセージ性が強くあるわけじゃないというか。状況とかシチュエーションに飽きが来ないよう、色々と展開が変わるのは良かったです。展開の移り変わりしかない、といえばそうでもあるかなぁって思ったけれど。ハラハラドキドキを楽しむ映画としてとても良かった。
アレックスがロッキーを助けにきた所で1時間10分ぐらいかな。まだ、20分近くあることにちょっと驚いた。
ロッキーが外に出てからは、犬が追いかけて来たから、それをどうにかするって展開なのだが。それでほぼ終わりなのよね。その後の老人との対決は、割とすぐに終わっちゃうので。ラストとして本来望ましいのは、老人をどうにかこうにか工夫してブッ倒すことなのかなぁ。ちょっと難しそうだけど。
基本的にはとても面白かったです。

予想と違った点。
「ドント・ブリース」って言うタイトルだから、呼吸の音も見極めてくるのかと思ったけどそれほどではなかった。ま、呼吸の音を見極めて発砲して来たら敵わんしな。タイトルとしては、わかりやすくてOKか。
老人は、目が見えないわけだけど……結構見えてるように感じたかな。見えないならもっと行動できないと思うのだが。逆に、家のなかで自由に動けるなら、もっと動けるでしょって思う時もあったり。厳密にやってるかもしれないけど、老人の設定の嘘が上手いと思います。
ゆず塩

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