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ドント・ブリーズのarinのレビュー・感想・評価

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)
4.2
郊外の一軒家という閉鎖空間で繰り広げられるサスペンス。

ヒロインはデトロイトの三人組窃盗団の一員。留守や深夜を狙って卑劣な空き巣を行う彼らだが、同情する余地はある。
ヒロインのロッキー(めちゃくちゃ美少女)は、最悪な母親とその最悪な彼氏と同居中。幼い妹を守るため、海の見えるカリフォルニアに引っ越そうと、資金を貯めている。
ヒロインに秘めたる想いを寄せる青年・アレックスはグループで一番の常識人。内向的なようで、けっこう行動派だ。
ちなみに、もうひとりの仲間でロッキーの恋人・マネーは擁護しようのない粗暴なクズ。

そんな三人組に舞い込んできた仕事は、郊外に独居する盲目の元軍人の爺さんの家に忍び込んで、爺さんがたんまり貯め込んだ金を盗んでくるというもので、ボロい仕事になるはずだった。

だが、爺さんはめちゃくちゃ殺人マシーンだった。
いわゆる「舐めてた〇〇が殺人マシーンでした映画」のホラー版である。
しかも、この爺さんはとんでもない秘密を抱えている。その秘密に主人公たちは驚愕する。
果たして主人公たちは無事脱出できるのか--というのがこの映画のポイント。

この映画がすばらしいのは、一軒家というただそれだけの舞台で、スリリングなサスペンスとドラマが展開することだ。
神出鬼没な殺人マシーン爺さんには何度も肝を冷やされる。盲目というハンディキャップを背負ってるがゆえに、かえってどう行動してくるのか予想がつかないので恐ろしい。あの手この手で主人公たちの行動を封じてくる。
また、爺さんの飼い犬(ロットワイラー種)が恐怖感にいいテイストを加えている。敵ながらナイスアシストを繰り広げるぞ。
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