エソラゴト

ドント・ブリーズのエソラゴトのレビュー・感想・評価

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)
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一軒家でのシチュエーションスリラー、主導権の奪い合い、形勢逆転の連続等D.フィンチャー監督の『パニック・ルーム』を個人的には想起してしまったのだが、物語が進んでいくにつれあらぬ方向へと進んでいく展開には唖然呆然…。

ホラーやスリラー作品を鑑賞していてよく語られるのは、人は本当に恐怖や不安、絶望に駆られるとつい笑ってしまうということ。今作もご多分に漏れず劇場内を「アハハハ…」という乾いた笑いが充満していた。

若者3人が盗みに入る邸宅に住む盲目の老人役は『アバター』で屈強な傭兵役で独特の凄みを感じさせたスティーブン・ラング。ベッドで就寝中の横たわる姿が物語冒頭に映し出されるのだが、その腕の筋肉たるや例え盲目の老人とはいえ相手にしてはいけない危険な人物だとそのワンシーンだけで理解できる程…。

銃社会アメリカを舞台にしたお話である以上、ある程度の使用頻度は仕方の無いことなのだが、そういった飛び道具を極力使わない知恵比べ的な駆け引きももう少し観たかった気がしてならない。