あきしげ

人間まがいのあきしげのレビュー・感想・評価

人間まがい(2013年製作の映画)
2.0
80年代ホラー映画へのオマージュを捧げたツギハギ。

良かった点。

・80年代ホラー映画風味
・上映時間が79分の短さ

悪かった点。

・土台となる設定の説明一切なし
・殺人鬼と化した男の演技が退屈
・結局、殺人鬼の目的は分からず
・既視感しかないツギハギな演出

同一のレーベルから3本同時に発売した1本。
他の2本は分からないし興味もまったくない。

なぜなら本作に意味がありません。
単純に製作側が作りたかっただけ。
それ以上の目的が感じられません。

同じ設定の映画として『エクストロ』がある。
こちらは分かりやすいグロテスクさを魅せる。
本作も同様の設定なのにずっとフワフワする。
なぜなら根底にある説明が一切ないのである。

帰ってきたマークは殺人鬼になりました。
問答無用に出会った人間をぶっ殺します。
得意技は奇声と首折りという地味さです。
必殺技は口から出る触手で卵を孕ませる。
基本的に人間なので常人の力と体力です。

対する主人公は常に鼻血ブー。
予知夢を見る事ができる模様。
でも、基本的に役立たずです。

ヒロインは前の婚約者をすぐに忘れるビッチ。
女の怖い部分こそ本作最大のホラー要素です。
主人公が鼻血ブーなのに悪い予感だけで済む。

とにかく、本作は既視感が過ぎる。
どこかで見たような場面が多すぎ。
中身がないので全部が軽いのです。
深みというモノは一切ありません。
単純に作ってみたかっただけです。
本作に何かを求めちゃいけません。

帰ってきたマークがもう少し不気味さを出す。
主人公の予知夢が実際に役立つような超展開。
ヒロインがビッチさをフル活用してエロ解放。
この三つの要素があれば普通に楽しめた作品。
残念ながら製作側はそんな余裕はありません。

時間潰しにはリスクの高い作品でした。
あきしげ

あきしげ