他の方のレビュー見てたら、結構わかりにくいとか納得いかないみたいな感想が多く感じたんですけど、自分的には割りと分かりやすかったんでちょっと不安になってます。
これ『貞子vs伽倻子 パート2』じゃないですか?
『貞子vs伽倻子』を観たばっかだからそう思うのかな?
「バケモノにはバケモノをぶつけるんだよ!」ならぬ
「サイコパスにはサイコパスをぶつけるんだよ!」ですよね?
違いますか…
私も間違ってるのに気付き始めたんですが、ちょっとだけ聞いて下さい。
『貞子vs伽倻子』と聞いて恐らく「はぁ?」ですよね。
誰が貞子で、誰が伽倻子やねん!と。
呪いの家に住む伽倻子は、誰か分かりますよね?
もちろん呪いの地下室に住むサイコパス香川照之です。
じゃあ貞子は誰なんだと言うと、ジャン!
最強のサイコパス、西島秀俊です。
ただ残念な事に西島秀俊は、自分がサイコパスだと気づいていない。
それに気づいた時に最強のサイコパスになり、貞子となって伽倻子と対決するんです。
西島秀俊は、自分だけはサイコパスじゃないと思ってて、人の心が分かると思い込んでるんです。
でも観てると明らかにおかしい。
捜査中の言動や行動にも現れてますし、妻である竹内結子との夫婦生活とかも現実感がなくてすごく表面的な感じがします。
竹内結子も、夫がサイコパスだという事実に気づいていない。
もしくは薄々感づいてるが、気づいてないふりをしてる。
夫への不安を押し殺して毎日生きていて、自分でも気付かぬうちに溜め込んだものが爆発寸前になってる。
引越し先の新天地での生活に活路を求めていたのだと思います。
なにか変わるんじゃないかと。
誰にも頼れず、それこそ隣人に助けを求めるような精神状態だった。
だからこそ、シチュー持ってくとか、無謀とも思える事をしたのでは。
そもそも引越しの挨拶に手作りチョコ持ってく時点で、すでに普通の状態じゃないですよね。
そしてそんな状況だからこそ、みるみるとサイコパス香川照之に取り込まれていったんだと思います。
西島秀俊は妻がおかしくなっても、まだ心が理解できると思ってるんですね。
オープニングであんな事件があったのに、まだ人の心が分かるとどっかで思い込んでる。
自分は普通の人間だ、正常だと。
それが思いもよらない人物からの裏切りによって完全に覆される事で、ようやく自分こそがサイコパスだったと自覚します。
そしてサイコパスとサイコパスがぶつかった結果、最強のサイコパスが生き残った。
ラストの竹内結子の慟哭は、安堵や罪悪感なんかじゃなくて、ついに夫がサイコパスだと気づいてしまった妻の心の叫びなのではないでしょうか。
警察がマヌケ過ぎるとか謎のクスリとかは、映画なんでって事で、まぁいいんじゃないでしょうか笑。
もしや…自分がサイコパスだからこう感じたんでしょうか?
サイコパスに気づいてないのは私…