あきしげ

クリーピー 偽りの隣人のあきしげのレビュー・感想・評価

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)
1.5
サイコパスを描こうとして、結果がなんちゃってサイコパス。

良かった点。

・香川照之という役者

悪かった点。

・なんちゃってサイコパス
・物語が進むにつれて雑に
・気づいたら支配している
・クスリという便利な道具

小説が原作という事で期待しました。
予告が秀逸らしいがそれは見てない。
あくまでタイトルとあらすじで期待。

その結果、久しぶりにイライラしました。

サイコパスを描いた作品。
映画の題材として期待大。

どうやって支配していくのか。
これがサイコパスの醍醐味だ。
そう思い期待値を上げて鑑賞。

率直な感想として、
「えっ?サイコパスじゃないじゃん」
という印象でした。

サイコパス風の変な人でした。
自分が知っているサイコパス。
それは用意周到な計画を持つ。
計画を完璧に進めて支配する。
気づいた時には身動きできず。

本作のサイコパスはなんちゃって。
要素はあるけど行動に説得力皆無。
巧みな心理操作が上辺すぎる演出。
それでみんな支配されている事に。

答えは非常に簡単でした。
「クスリ」
これが本作の神アイテム。

クスリさえあればなんでもできる。
これが一番の雑な演出だと思った。

「言葉じゃなくてクスリで洗脳かい!」

これは悪手と言っても過言じゃない。
夢オチ並みに作品を吹っ飛ばす道具。

こうなってくると、なんでもアリの領域に。
香川照之の演技は非常に素晴らしいのです。
彼が演技しているだけでも楽しめる上手さ。
そこに棒読みの西島秀俊と絶叫の竹内結子。
ある意味、バランスが取れた配役であった。

「あの人、お父さんじゃありません」

ここが本作のピークでした。
あとはオマケという感じで。

サイコパスを描いた作品。
『悪の教典』があります。
それを期待していました。

しかし、本作はクスリという悪手を使う。
香川照之の演技に騙されちゃいけません。
サイコパス風のキャラクターというだけ。

本当のサイコパスを描いた『悪の教典』と雲泥の差。あ
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