theocats

ライチ☆光クラブのtheocatsのネタバレレビュー・内容・結末

ライチ☆光クラブ(2016年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

3名殺害、内ゲバで全員死亡、生存者一人

確実に趣味の範囲外なのは分かりきっていたがそういう作品ほど見るべきと視聴。

「魔の存在(←何なんだろうね?)」にそそのかされ他人の恐怖支配を意識に刷り込まされた倒錯少年の物語ということになるのだろうか。

その少年を首領とする9名の中学生狂気集団。

のっけから生贄拉致女教師を猟奇リンチ殺害。

人造ロボを作製し「美少女」を拉致するよう指令。

集団の在り方に異議を唱え離れようとするメンバー数名。

囚われた美少女と人造ロボのヒューマンな交流。

男同士によるオーラルセックス。

美少女に触れながらのオナニー射精。

メンバー間の粛清、内ゲバ勃発により人造ロボも絡み最後はメンバー全員死亡。スプラッター血まみれで。

ロボに一度は殺され、「良心を取り戻した」ロボの保護で息を吹き返し一人生き残った少女。


以上のエピソードが殆ど一幕の舞台劇のような調子で綴られていく。
個人的嫌悪感情を抜きにすれば、よくできた構成と言えなくもない。音楽だってぴたりとはまっているようだし。少年という設定としては成長し過ぎているが倒錯・狂気の有り様は十分すぎるほど。フランケンシュタイン様人造ロボの悲哀も良く伝わってくる。「美少女」も文句なしの説得力。など・・

ただし、R15指定とはなっているがそれ以上でも精神へネガ作用が及ぼされる可能性もありうると危惧される。
本作に限らずスプラッタホラーものは黒魔術的手法を間違いなく踏襲しているので、視聴にはよくよく気を付け(それでも知らず知らず悪影響を被ることになる)、視聴したがるタイプもよく見極めるなど心に留めておいた方がいいかもしれない。

申し訳ないが総評一つ星


追記:毛色は違うが第2次大戦ファシスト全体主義政権下におけるスカトロ・レイプ・猟奇殺害などを戯画誇張的に描いた「ソドムの市(パソリーニ監督)」は酸鼻退廃極まる作品でありながらある種の見事さを感じさせ、奇妙な感慨を後に残すような作品だった。
しかし本作は全てが表層的でネガティブ基調であっても深い感慨を抱くまでは至らない。そのくせたちが悪いのはあまりにも軽く残虐に人を殺し過ぎる点。
R15とあっても間違って善悪の判断がつかない幼少者が無意識的に視聴してしまったら、後年の悪影響の発露は誰にも予測できないことになる。
本作だけではないだろうがこの手の作品にはよくよく警戒が必要だろうね。
漫画になると視聴フリーになるのでなおさら。

012006
theocats

theocats