こやま

永い言い訳のこやまのレビュー・感想・評価

永い言い訳(2016年製作の映画)
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優しさと愛について考えさせられる作品だった。
偽物の愛は変わることはないが、偽物の優しさはやがて本物の愛へと変わる。
サチオは妻に対して優しさのかけらもないような人間だった。
夫婦という関係なだけの偽物の愛しか持っていない人間だったのだと思う。
それは愛人との関係や、妻の死後の愛人との肉体関係の表情から読み取れる事だった。
そんなサチオが子供と接することになる。
初めはただ好かれようと偽物の優しさを見せていたが、それはやがて本物の愛へと変わっていくのが観ていてとても心打たれた。
サチオが本物の愛を手にしたのは理由はどうあれ、他人にどこまでも優しく接することが出来たからだと思った。

この映画には他にも、他者が人生に及ぼす影響なんかも描かれていてとても良い映画だった
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