皿もげ

永い言い訳の皿もげのレビュー・感想・評価

永い言い訳(2016年製作の映画)
4.0
西川美和がすきだ。
彼女の作品ですきではない作品がない。
人間そのものを描いているから感情がびりびりする。
出てくる人全員のことがとても嫌だし、とてもすきだ。
誰の気持ちもわかるようでわからない。
わからないけどわかる。
本物の人間関係を突きつけられているような感覚。
こんな監督他にいない、と、またやっぱり確認したくて何回目かわからないけどまた見ていた。
人の死と対峙した時、全員、許されたいんだよなあ、と思う。
キャッチコピーの「妻が死んだ. これっぽっちも泣けなかった。 そこから愛しはじめた。」は西川監督の考えたものではないと思う。そう信じたい。なんか違う。
愛しはじめたのではなく、愛という耳障りのいい言葉で情けない自分をきれいに見せたかった、または、「愛していた」と思いこめば許されると思ってた、はたまた、妻からの愛に気づくのが遅すぎた男の懺悔の物語だな、と思った。
やはりスゲェ作品。
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