青二歳

ストラヴィンスキー:パリでの日々の青二歳のレビュー・感想・評価

4.8
バレエファン、クラシック&現代音楽ファン、ストラヴィンスキーファンは終始ニマニマしてしまう作品。最高。笑った。
クエイ兄弟の切り絵で作られた“パペット”たちが1920年代初頭のパリで語り合うおはなし。ストラヴィンスキーが自動ピアノ曲を作曲しているところに、ジャン・コクトー、ウラジミール・マヤコフスキーが訪れ三人は街へ繰り出す。遊び疲れた芸術家のみる夢は…

多分この時代に興味ない人にはさっぱりでしょうが、もう爆笑です。あー楽しい。
もちろんアニメーションがよくてですね、クエイ兄弟らしい質感はちゃんとあります。三人の芸術家たちの切り絵も、どこか捨てられた古写真から作られたような感じですし、演奏シーンの挿入も無機物のギミックを楽しめますし。自動ピアノの映像は何時のなんだろう。19世紀末には実用化されているらしいですが詳しくないので不明。パリへ繰り出すのに車を走らせる時指がにょっと出てくるのも可愛い。
ポップで台詞の応酬も楽しいし、とても観やすい作品だと思います。もっと色んな人に見て欲しい作品。特にこの時代のアートシーンが好きな方、ストラヴィンスキー好き、現代音楽ファンの方は是非( ´∀`)

あとバレエ曲もわさわさ出てきます…特にこの三人の“ペトルーショカ”は必見です。爆笑。あぁバレエファンの方に見てもらいたい…この笑いを共有したい…
だってペトルーショカがストラヴィンスキーで、バレリーナがコクトーで、ムーア人がマヤコフスキーなんですよ!笑うでしょう…これは…
(ここはもうパペットを手で動かしてるんですね、むちゃくちゃに動いてて愉快)
青二歳

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