木

ディストラクション・ベイビーズの木のレビュー・感想・評価

5.0
この柳楽優弥はひとつの究極だと思う。
前半全く言葉を発しないで暴力だけでキャラクターの描写がなされていく。
後半「楽しければええけん」「どやった?」と期待を裏切らないセリフ。
柳楽優弥の笑みは映画あるあるの不気味な笑み、というより本当に楽しいから笑っているだけにちゃんと見えるのが素晴らしい。めちゃくちゃ強いけど無敵のスーパーマン、というわけでもなく一番暴力の質感が伝わる強さ。
暴力への興味というのは触感、質感への興味でもあるとわかるのが、柳楽優弥が公園で髪を洗うシーンや小松菜奈舌で電話にでようとするシーン。
S・クレイグ・ザラーもそうだけど暴力を撮る資格があるのは触感、質感への執着が異常な人だけだと思う(ザラーは死体からカギを探すとき腸のうんこの臭さもきちんと描写する)。

小松菜奈の病室のシーン、これからも生きていくための嘘をつく脚本的に素晴らしいシーンだけど若干小松菜奈の演技があざとい。
ツイッターの文章がいっぱい出てくるところとかいるか?と思ったり会話撮るのはそんなにだなとか思いつつとにかくアガった。
木