movieJack

ディストラクション・ベイビーズのmovieJackのレビュー・感想・評価

3.5
序盤から喧嘩シーンの連続
噂通りの問題作感に絶句し

主人公の(柳楽優弥)のヤバさったら
学生時代なら50m先に彼の姿が視界に入ったら
回れ右で走って逃げるだろう(笑)

終盤まで彼の暴力的な動機について謎であったが
「ヒメアノール」の森田同様にイジメが発端と思われ
森田は腕力が無いのでナイフや拳銃を使い
武器が無ければ自分より非力な女性等をターゲットにする陰険さを感じたが
今作は拳1つで勝負し1度やられても勝つまで何度でも立ち向かう姿はまるで不死身で
中盤以降はゾンビに見える程であった(笑)

その喧嘩シーンは今まで観たことが無いようなリアルさで打撃音も生々しく
観ているこちらにもその痛さが痛烈に伝わってくる程の現実感があった

また私が観た中では珍しく菅田将暉が最低なゲスい役で
自分は無力でありながら無敵な男(柳楽優弥)を味方につけた途端
傍若無人な行動は虫酸が走るほどであったが私を含めヘタレにはありがちな行動で
自分もそうなるだろうと思うと複雑な心境に…

柳楽優弥が
弱い菅田将暉には一切関心を示さずに会話することも無く
劇中もほぼセリフが無いが印象的に口にした言葉は
同行の女性(小松菜奈)が車であることをしてしまった後に心境を聞いた一言
「どやったん…」
彼の興味・関心はそこにしかないのだと言うことに彼の狂気・狂犬さが痛烈に伝わった

また近年観た邦画ではイジメに関する描写が多く見受けられ
当然昔からそれは有るのだけど
人間形成に関わる部分として描かれる事については、多分多くの人が共感できる部分であるが
テレビドラマではなく
映画でも普通に描かれるようになるほどの社会現象であることを実感した

最後に
「エブリバディ・ウォンツサム」の
バーで「俺は狂犬だっ‼」と吠えまくって出禁となっていたメガネのピッチャー
ナイルズ(ジャスティン・ストリート)との狂犬対決で日本の圧勝を是非見てみたい(笑)
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