セザンヌのT0Tのレビュー・感想・評価

2023.6.6 24-91

最後のカット。動きの無い風景画としての映像に対して車の音、鳥の鳴き声が世界の運動を示している。テキストでは見ることや色彩の論理に徹底しているセザンヌがいるのだが、映画作家が感光版になるのは世界の運動のなかに浸ることによってであり、それはつまり音のなかにも浸るということなのではないか？それ故の、ストローブ＝ユイレの同時録音へのこだわりなのではないか。

テキストは聞かれることが重要なので繰り返し観ないと観たことにならないな。