kazマックスグローバーレッド

サム・ペキンパー 情熱と美学のkazマックスグローバーレッドのレビュー・感想・評価

3.5
ジョン・ウー監督の「心の師」サム・ペキンパーがどういう人だったかを掘り下げたドキュメンタリー映画。自分より強そうな俳優には頭が上がらず弱いスタッフにはキツく当たり、演出で実弾を使うわプライベートで銃をぶっ放すわ、ヤク中でアル中という私生活ではダメダメ人間。この時代の監督ってスタンリー・キューブリックもそうだけど、映画は凄いが人格は最低って人が多いように思える。

ペキンパー映画の常連がインタビューに答えていてその中の1人 L.Q.ジョーンズの部屋には『少年と犬』のポスターが貼ってあった。原作がネビュラ賞も受賞してるのでいつか見なければと思ってたこの映画、マッドマックス2の元ネタと言われてるカルト作品でジョーンズさんが監督してたのか。


ペキンパー作品は一通り見てるから『ワイルドバンチ』や『わらの犬』とかの裏話が聞けて面白かった。血みどろ描写はアーネスト・ボーグナインのアドバイスだったんだ。彼の西部劇では女子供が殺されて残酷ではないかと非難される事もあったが、ペキンパーの一族は西部開拓者で本当の西部を知っているが故にリアルに描いていて、それまでの西部劇はヌルいので俺が本当の西部を描いてやるぜってことでしょうね。