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ネオンくらげ 新宿花電車のisopieのレビュー・感想・評価

ネオンくらげ 新宿花電車(1973年製作の映画)
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レイトショー特集/70′sプログラムピクチュアの雄 山口和彦Nights

五所川原訛りのおぼこ娘が数か月でネオンの海に染まる出だしから快調。山内えみこは無造作に羽織ったシャツの下に乳首が透けている、ノーブラのけしからん格好が最高。ところどころ遅れてきたアングラ、サイケ色のつよい演出。

内藤誠の前作『ネオンくらげ』が山内えみこ版「夜の青春シリーズ」だとしたら、ベタなメロドラマを臆面もなくやる今回は「夜の歌謡シリーズ」。三上寛の曲も怨歌ならぬド演歌テイストで響く。今回は音楽に三上とともに渋谷毅がクレジットされ、ドラッギーなインスト曲を聴かせる。

前作に続いて飯村雅彦の撮影は、きらめくネオンやヘッドライトを海中の光景のようにとらえる。山内えみこと沢田情児が海辺でくちづけする仰角のショットが印象的。女も男もみんな、あいさつ代わりに平手打ち。新宿ミラノ座で上映中の映画は『007 死ぬのは奴らだ』。
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