健多郎

ATARI GAME OVER アタリ ゲームオーバーの健多郎のレビュー・感想・評価

4.0
伝説を発掘するはなし

皆さんはアタリという会社を御存知ですか?
かつてアメリカに存在したゲーム企業で、任天堂の業界参入以前にビデオゲーム業界を牽引していた会社です
そんなアタリの衰退はアタリショックと呼ばれゲームファンの間では今でも語り草になっている一大事件なのですが、このドキュメンタリー映画ではその事件の内のひとつ「ビデオゲームの墓場」伝説を追います

アタリを倒産に追い込んだ、世界で最も悪名高いクソゲー「E.T.」
数百万本以上と言われる売れ残りのE.T.のソフトを廃棄したと噂されるニューメキシコ州アラモゴードの埋立地を発掘調査し、伝説の真実性を確かめる
めちゃくちゃ夢があると思いませんか?
まるで、約3000年に渡って伝説・神話だと考えられていたトロイア戦争が史実だったと判明した際のようなドキドキワクワクですよ!
まあさすがにトロイア戦争と同等にするのは言い過ぎかもしれませんが、4年前に発掘調査の結果が発表された際にはゲームファンとして大いに盛り上がりました
この映画では発掘映像だけでなく、発掘に至る経緯、当時アタリに在籍していた関係者へのインタビュー、発掘に期待するファンへのインタビューなども交えており、66分の尺とは思えないほど見応えがありました

ちなみに題材がE.T.ということで、新作「レディ・プレイヤー1」を控えるスピルバーグも(写真で)出演してますよ!
そしてそして、完全に偶然なのですがレディ・プレイヤー1原作者のアーネスト・クラインも協力者として出演しています!
助手席に実物大E.T.を乗せた愛車のデロリアンを駆る姿はまさにオタクそのもの
オタクが作ったオタクのための作品が一般的にも評価される事は嬉しいですね
健多郎

健多郎