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痴漢電車 下着検札のotomisanのレビュー・感想・評価

痴漢電車 下着検札(1984年製作の映画)
3.6
 満州某も黒真珠の置き引き被害に遭って爆殺ぐらいじゃ死にきれない。それを鉄警にも頼らず半世紀掛けて恨み骨髄の皇姑屯まで黒真珠を呼び戻すという。

 息の長い呪力だが、それが日本では、痴漢電車で怪しい探偵が下着検札して黒真珠捜索にあたるという具合に作用する。まるでポルノ映画のような運びとなるのがにっぽん的で流石だ。
 満拓鑑識といい、昭和史「文豪」清張の存在といい、うさん臭さ倍増し、どうでもよさげな連続殺人のおまけもそのはず、張本勲と張作霖の区別もつかない現代日本である。いや、現代日本のそんな地力の低下のせいでやっと半世紀ぶりに呪力が効き出してこんな塩梅なのか?
 なんにせよ満州人民陳さんのまねき猫に乗っかってやっとこ戻る故地、皇帝位を狙うような悪漢の持つべき宝物はにっぽん庶民も満州人民も扱いきれるものじゃないというところか。
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